2年で25社以上の関連会社が増え、社員数も1000人を超える規模に拡大
まずは御社の事業内容や会社の特徴について教えてください
株式会社サンは2004年、認知症デイサービスの事業からスタートした会社です。創業の地である川崎を中⼼に50店舗まで展開した後、2016年に事業を売却し、2020年に再度介護事業に取り組んでいます。
そんな弊社の特徴を挙げると、介護以外にも、太陽光発電、保険、⻭科、幼稚園運営など幅広い事業を手がけ、社員数もグループ全体で1000人を超えるまでに成長を続けている点です。M&Aによる事業拡大がメインで、ここ2年で25社程関連企業が増えています。
2年で25社はかなりの急成長ですね。そんな御社で、志村様はどのような仕事をされているのでしょうか?
私が入社したのは2年前になります。しかし、それ以前にも社長が創業したデイサービス事業に介護職として働いていたので、この会社には10年くらいは関わってきました。今はこれだけたくさんの関連会社があるので、私自身の働き方もだいぶ変わり、本社所属の人事業務を中心に担っています。
毎月新しい会社がグループに増えている状況なので、新しく加わった会社に社長と挨拶に行ったり、人事や総務といったバックオフィス業務の連携を考えたり、実際の実務を担当したりと幅広い仕事を担っています。
これだけ関連企業が多いとバックオフィス業務も大変だと思いますが、「クラウドハウス労務」を導入する前は労務関連ではどんな課題がありましたか?
■ペーパーレス対応ができていなかった
紙とExcelでほぼ全ての業務や人の管理を行っていたのが1つ目の課題です。入退社や契約更新、マイナンバー回収、年末調整、身上異動などの各種手続きは全て紙で書類を作成し、場合によっては人数分郵送対応も行っていました。しかし、ここ2年の組織の成長速度を考えると対応は限界に達していました。特に、弊社の場合はグループ企業の業種がかなり多岐にわたるという特徴もあったので、職種や営業時間、業務ルールなどが違い、25社あれば25通りの方法で管理する必要があったのです。
■入社手続きや契約更新手続きの手間
グループ企業が増えればその分、入社手続きの件数や雇用契約の更新業務の負荷も増えます。例えば、直近は毎月10人~20人分の新たな雇用契約書を作っており、以前の忙しい時期には1日ずっと作業に明け暮れるような日々を送っていました。
■少人数で労務を対応
本社で労務にあたるメンバーは私を入れて3人でした。グループ企業がこれほど急激に増えると誰も予想していなかったこともあり、ずっとアナログ業務では限界がきて慌ててシステム化を考えることになったのです。私自身もグループ会社のいくつかの企業の労務管理をすべて対応していたのでマンパワーの不足という課題を感じていました。
システム導入の決め手は費用感とサポート体制
「クラウドハウス労務」を知ることになったきっかけを教えてください
いろいろな労務管理ソフトを調べていて、大体の費用の相場感は把握していました。そのタイミングで、グループで飲食店舗を運営している会社の代表が「クラウドハウス労務」さんのことを教えてくれたのです。労務業務が大変でシステム化したいと思っていた時期だったのと、価格帯もだいぶ抑えられそうだったので、これはいいと思いました。
システムを導入する際に意識したことはなんですか?
一番重視したのは費用ですね。例えば、社労士さんに全てお願いした方が安いのであればシステムを導入する必要はありませんし、決済を取るためにも費用対効果の良いサービスである必要がありました。
その点、「クラウドハウス労務」は良いなと感じました。他のサービスは、社員1人あたり●●円という料金形態が多く、たとえば一人300円/月であれば、全社員1000人だったら30万円/月なので、今後も人数が増えたときにいくらになるのか予想するのが難しかったのです。「クラウドハウス労務」もその点、社員数に応じた体系というところはありましたが、それでも費用は格段に安く済みそうでした。
同じく社労士さんと契約するにしても、1社につきいくらという設定で、弊社のように何社もグループ会社があると必然的に費用感は高くなるため、「クラウドハウス労務」の価格帯が優位でした。
最終的に導入の決め手となったことも費用感が大きかったのでしょうか?
サポート体制が厚いというのも大きなポイントでした。最初に「クラウドハウス労務」の営業の方と話をした際に、大手企業が使っているサービスだとわかり安心したことと、サーポートが強いとおっしゃっていたことが印象に残りました。私自身としても、そこはかなり重視しているところだったのは、これだけ企業の規模や状況が変わるので、悩んだときに相談できる相手がいるというのは心強いと思ったのです。
他のサービスも営業担当がいるところは多いと思いますが、営業だと売って終わりになりがちで、専任のカスタマーサクセス担当がいるところはとても珍しいのではと感じました。そういったことを含めて最終的に「クラウドハウス労務」の導入に踏み切った形になります。
「クラウドハウス労務」を導入して感じたメリットとは
実際に「クラウドハウス労務」を導入してみてどんなメリットがありましたか?
サービスのスタートが2021年の10月くらいからで、(取材時から)まだ1ヶ月ちょっとしか経っていないため、以前のやり方を継続しながら導入を進めている段階です。そのため、全てのメリットは把握していませんが、今の時点ではこのように感じています。
■書類郵送の手間や工数の削減
紙ベースの業務がシステムに移行したので、とても楽になりました。今までは遠隔地の企業や部門にも全て契約書関連の書類を郵送したり場合によっては手渡ししていましたが、クラウドハウス労務ではメールアドレスを聞いておけば書類データを送信するだけ。例えば、先日90人ほどの会社がグループに加わったのですが、今までならその人数分だけ書類を用意し郵送していたのがメールに送るだけになったので、時間効率がとても良くなりました。受け取る側の担当者やマネージャーの対応も楽になったはずです。
■書類の記載ミスや確認工数の削減
書類の記載ミスがあった際に、今まではExcelに入力した本部スタッフの間違いか、社員本人の記載ミスかがわかりづらいという課題がありました。しかし、「クラウドハウス労務」は本人が直接システムに入力するので間違っていたら指摘しやすく、本社サイドのミスはほとんどなくなるので責任の所在がわかりやすくなりました。
また、今までは銀行口座の支店番号や支店名が間違っていて給与を振り込めなかったことがあり、本人に電話で確認するなりの対応が必要でした。しかし、今はスマートフォンのカメラなどで撮った写真をクラウドハウス内にアップロードするだけなので、本人の提出も簡単ですし、私たちも確認が楽になりました。
■サポート体制
導入後は「クラウドハウス労務」カスタマーサポートの方にお世話になっています。いつでも気軽に連絡が取れるため「これお願いします」と伝えると、だいたい1、2時間後には対応いただいたりと、普通の会社では絶対にできないと思う手厚いサポートもしてくれるのは心強く、担当者さんには頭が上がらない状態です(笑)。
例えば、「雇用契約を送ってから間違いがあったけど、どうしたらいいか?」といったイレギュラーな対応にも即座に動いてくれたり、今月M&Aしたばかりの会社の給与計算をすることになり雇用契約書を早急に作らなければいけないといった要望にも応えてくれたりと、想像以上に満足する対応をしていただいています。
■使いやすくわかりやすいデザイン
昔からあるIT系のサービスは、いろいろな機能がついていて使用感がわかりづらかったり、デザインの古さを感じることもありました。「クラウドハウス労務」は他社と比較しても最新鋭で見た目のUIがわかりやすい点も気に入りました。管理画面も白ベースでスッキリしていて使いやすく、私個人的な感想では普段使っているブログのWordPressやWeb系のサービスなどと雰囲気が似ていて、それも使いやすい要因になっていると感じました。
■リモートワークや少人数での対応にも効果的
現在、給与計算業務にあたっているメンバーでテレワークが2人います。「クラウドハウス労務」はノートパソコンとインターネット環境があればどこでも作業ができるので、作業する場所に捉われなくなったのはとても助かっています。例えば、タイムカード(メール)と給与計算のデータが間違っていないかの確認をオンライン上でできて、作業が終わったらデータを送ってもらっています。社内でも「クラウドだととても楽ですね」という声が圧倒的に多い状況です。
将来は労務にかける業務時間を10分の1程に圧縮したい
最後に、今後の「クラウドハウス労務」の活用について教えてください。
今後の労務関連業務は「クラウドハウス労務」が軸になっていくと思っています。今は導入時期なので昔のやり方を継続しているところもありますが、目が届く範囲の人は面接時からク「クラウドハウス労務」に移行しています。いずれ給与明細もクラウド化できるということなので、2022年を目途に全部の労務業務を移管したいですね。そうすれば、グループの社員数が今の倍の2000人になっても今のバックオフィスの人数でやっていけるかなと思っています。
そして、これが全てうまくまわったら、作業時間を10分の1くらいまで圧縮できると思っています。私自身は、外出している時間が圧倒的に多いので、心置きなく外に出られるのはとても助かります。他にも、作業を圧縮して生まれた時間で、人事企画や研修など労務以外の仕事もできるではないかと考えています。